KYな雑記帳

個人的なメモ帳

タピオカLT4杯目でLTしてきました+内容補足

タピオカLT 4杯目という勉強会でLTをしてきました。
bengo4.connpass.com

エラスティックリーダーシップという本を読んだので、転職後の自分の体験を交えて、本の内容を紹介するような発表内容です。
資料はこちら。
speakerdeck.com

このブログでは資料の中で使った言葉の補足説明や、もう少し本の内容を書いていきます。

チームの状態

エラスティックリーダーシップによるとチームは3つの状態に分けられます。
「サバイバルモード」「学習モード」「自己組織化モード」です。
エラスティックリーダーシップによると、リーダーの目的はチームの状態を「自己組織化モード」に持っていくことにあります。

サバイバルモード

学習する時間が十分ないチームの状態です。
間違いやミスが多く、ミスの補填など火消し作業ばかりに追われているチームはこの状態と考えて良さそうです。
また、火消し作業を行ったことの満足感に酔ってしまい、上辺だけの対応をして根本原因への対処を行えてない事も多いようです。
根本原因に対処してないので、同じようなミスが起きてもミスの補填を行う事の火消し作業を行い気持ちが落ち着く方を選択します。
ミスが多くその対応に追われているので、残業やタスクの遅れが目立つようです。

この状態にあるチームのリーダーは「指揮統制型のリーダーシップ」を取る必要があります。
チームで決め事をする際はリーダーが決定を下し、チームに存在する間違った決定は修正していきます。
また、チームのメンバーに適したタスクを振り分け、作業に集中してもらいます。
このような方針に異議を唱えるメンバーも出てくるでしょう、出てきた場合は1on1など1対1の場で説明や説得を行い、チームメンバーが多くいる場では反対意見を出さないようにコントロールしてきます。

学習モード

タスクをこなすのに十分な時間があり、ゆとり時間をチームやプロジェクトのための新しいスキルの集中的訓練に使っている状態のチームです。
また、ミスを許容できる状態でもあります。(たぶん根本原因にも対処できる状態)
リーダーからメンバーにタスクや権限を委任できている状態でもありと言えそうです。

この状態にあるチームのリーダーは「コーチ型のリーダーシップ」を取る必要があります。
チームを指導し力を引き出しメンバーの成長を手伝います。
また、学習のためにチームやメンバーを安全地帯の外に出す必要があります。
谷と呼ばれる苦労やうまく行かない状態を経て乗り越えた先に本当に学習したと言えるからです。

タピオカLTのLTの中で「self-updateをするためにはコンフォートゾーンの外に出る必要がある」というのがありましたが、本にも出てきたなと思いながら聞いていました。

コミットメント言語や宿題を使う事も成長には有効です。

コミットメント言語

コミットメント言語とは言質を与える言葉遣いです。
希望や努力など実現できない余地を含む言い方ではなく、個人が制御できる事実を述べます。
例えば、バグが発生したときに「バグをできるだけ早く修正します」ではなく「バグの修正のために、まずは今日中に原因を探します」など。
約束が守れなかった場合、問題を見つけることができます。
問題に対応するためにも、言質を与える言葉遣いは必要。

残念ながら、チームメンバーは必ずしも誠実とは限りません。
確約を取らせるには、言質を取る聞き返しがする必要があります。
メンバーは、約束を果たせないとわかった時は即アラートをあげます(言質をとっているのでアラートを上げるタイミングも分かるはず)。
アラートが上がればメンバーの能力がある程度つかめてくるので、リーダーはメンバーのスキルが明らかに足りない常態で言質を取るのは避けましょう。

宿題

宿題でやることは、そのメンバーがもっとうまくできる余地があることや、チームに悪い影響を与えているものの改善なども含まれます。
必ずしも業務外でやる必要はないですが、現在の業務とは関係ないことが宿題となることは十分ありえます。
宿題は成長機会のためのものなので、恐怖があること、初期の不快感や不満があること、を確認するとよいです。
要するに新しい技術や今持っている技術の拡張ではなく、新しいスキルを学ぶ事を宿題に課すべきとなります。

自己組織化モード

チームにスキルがあり、自身でスキルを獲得する方法を知っている状態になります。
そしてなにより、メンバーがリーダーから独立できていて、リーダーがいてもいなくてもチームを回せる状態です。
リーダーはチームをこの状態に持っていき、この状態を維持することを目的にします。
リーダーは、手が空いてるスキに、実験や開発アプローチの模索、チームの目標を探せます。

この状態にあるチームのリーダーは「ファシリテート型のリーダーシップ」が合っています。
リーダーはクリアリングミーティングを行い、ファシリテーターに徹し、チームが干渉を受けずに進められるように導くスタイルです。

クリアリングミーティング

クリアミーティングとは、メンバーやチームが持つ課題や共有事項を、全員で対処していくためのミーティングです。
クリアミーティングをすることで、チームの問題を個人の問題として対処していくための文化を作る。
うまくいかなったこと、議論と取りうる対策、メンバーは何をするつもりなのか?、良かったこと、締めの言葉、といった流れで進めます。
クリアリングミーティングでは、コミットメント言語を使ってメンバーが何をするのかはっきりと共有するのも有効です。

チームの状態の遷移

チームの状態は遷移します。
サバイバルモード→学習モード→自己組織化モード→サバイバルモード…といったように状態は遷移します。

サバイバルモードから学習モードに遷移させるためには、残業を減らしゆとり時間を作る必要があります。
学習モードから自己組織化モードに遷移させるためには、チームメンバー自身がチームの問題を解決できるように教える必要があります。
チームへの要求が変わったりチームが再編されメンバーが変わると、自己組織化モードからサバイバルモードへ遷移することもありえます。

最後に

ざっくりと補足説明を書いてきましたが、これでも本の半分くらいです。
後半は管理職向けの内容や、リーダーのマインドや行動についての内容になっているっぽいです。(まだ読めてない…)
リーダーやマネジメントを仕事にしている人や気になった人は読んでみると良さそうと思います。