KYな雑記帳

個人的なメモ帳

DGC2016報告会に参加してきました

4月2日(土)に行われたGDC2016報告会に参加してきました。
www.igda.jp


その簡単なまとめと、感想を。
ちなみに、動画を撮っていたし資料は公開されるとのことです。

GDC2016概要&IGDAアップデート(小野憲史)

GDC2016の概要とIGDAの概要の紹介でした。
GDC2016は過去最大規模で2万7千人の参加者がいたそうです。
講演だけでなく、展示エリアも拡大しているようです。
また、AWARDでは、ナラティブブーム旋風が起きていて、多くの賞をナラティブゲームが受賞していたようです。
IDGAとは、ゲーム開発者を対象とした国際NPOで、日本ではすべてがボランティア活動で行われているようです。

自動化ーニバルだよ! GDC16にみる自動化技術とテストのトレンド(竹原涼/セガゲームス)

RiotGameがテスト環境の構築にDockerを導入したという話から、QA(サービス検証・テスト)チームがどのようにプロジェクトに関わっていくかという話。
テスト計画を練る際に、全体の予算、スケジュール管理、リリースする範囲(地域)まで視野に入れる必要がある。
開発の初期段階からQAがチームに参加し、技術的な話だけでなく、長期的な視点が必要。
とのこと。

人工知能の行方 -ゲームエンジンとVRの間で-(三宅陽一郎/スクウェア・エニックス

スライドや話が駆け足で、目でスライドを追うのに精一杯で、あんまりメモを取れなかった。
ゲームAIという分野は成熟し、大型ゲームへの対応のフェーズになっている。
しかし、VR空間におけるAI,アニメーションは技術論理を再構築する必要があるらしい。
ゲームエンジン開発という分野はの最終ブラッシュアップ状態。
ゲームエンジンでも、データ解析という点ではまだまだ開拓できる。
とのこと。

GDC Play 小林丸(徳留和人/スマイルブーム)

GDC PlayにSimile Game Builderという3DゲームのRPGを簡単に作れるツールを持って行った体験談。
周りが欧米人の中、日本人が固まっていても向こうから話にくることは少ないので、英語話せるアピール、気軽に話せる雰囲気づくり、目立つ格好で客引きなどが必要だった。
興味のある人は、その場でコンタクト先を渡してくれるので、欧米を視野にいれた製品があるのなら、GDC Playでターゲット層の生の声を聴くことができる。
また、海外展開に関して、コンサルティング企業とも話すことができた。
とのこと。

生産性と繁栄を(佐野浩章/ツェナネットワークス)

日本では働ける人口(生産人口)が減少しているので、人を増やすことで生産量を上げることはやりにくくなっている。
そんな状況では、個人が生産性を上げるしかない。
個人の生産性を上げるためには、残業を減らす・人数規模にあったチームの動き方・生産をアシストできるツールの導入などが方法としてある。
ただルーチンワークをするだけの人間は仕事ができない(就職できない)だろう。
やみくもに仕事をするのではない。
とのこと。

世界を変えるかもしれない!?インディ開発者が挑戦するゲームを通した社会変革の一歩(後藤誠/マッチロック)

とある、インディーズゲーム、We Are Chicago 開発者のセッションを受けた感想。
インタビューによって集められた実際の体験談に基づいてストーリーを作っており、ゲームを通して共感を高めることにより、地域に住んでいる人の実際を知ってもらい、教育することを目的にしている。
これは、ゲームを通して、現実世界を変えることが目的になっている、ソーシャル・インパクトを持つゲームだった。
ゲームは影響を与える。それはいい影響も悪い影響も両方がふくまれている。
ゲームは世界をよりよい世界に変えることができる。
企業では、お金を稼ぐことが目的なので、売れるゲーム・やって気持ちの良いゲームを作らなければならない。
インディだからこそできるのではないか?
とのこと。

GDCラウンドテーブル2016(小林太郎/ポリゴンマジック)

ラウンドテーブルとは、机を並べて円卓上になって、ディスカッションを行う形式。
現場トップレベルの方がたによるディスカッションが行われる。
ラウンドテーブルでは、持って帰れる情報が多く刺激的で、様々な観点でのアドバイスがもらえる。
やって成功したこと、悩んでいること、失敗した事例の情報共有の場となっており、現場からジューシーなトレンド情報を得られ宇r。
継続してくることに意義があるとのこと。
今回は参加したラウンドテーブルと、話されていたことの紹介だった。

被って試した。VRシステムビッグ3体感比較+α(佐藤カフジ/ゲームジャーナリスト)

VRを体験して三つのデバイス(Oculus, Vive, PSVR)の比較だった。
性能的にはVive, 話題的にはPSVR、トータルバランス的にはOculusとのこと。
詳しくは記事参照。
【佐藤カフジのVR GAMING TODAY!】かぶった!試した! Rift・Vive・PSVR“体感”比較 - GAME Watch
また、ベクションマスク(仮)というVR酔いを防ぐ新しいテクニックについてもふれていて、高速に動く近景をわざと見せなくすることでVR酔いを防ぐ工夫をしているとのこと。

VR… そこは最後のフロンティア(南治一徳/ビサイド

VRコンテンツを作るための、心がけてきな話。
プレゼンス(存在感)が重要であり、ゲームでそれを壊してはならない。
壊さないために、VR酔い、操作方法、しょぼい反応、やりすぎな演出、非現実的な音、身体感覚と視覚情報の断絶、ちょかん的でない操作と反応、の7点に注意する必要がある。
また、ゲームデザインが悪いと不快感が生じるので、VRの素敵体験を作り出すようなゲームデザインにする必要がある。
でも、基本的なゲームデザインは今までとあまり変わらない。
とのこと。

感想

ルーチンワークをするだけの人間ではこの先仕事にありつけないという話と、
ゲームによって現実社会を変えるという話が印象的だった。
あと、これからは、やっていてプレイヤーに大きなフィードバックを与えるだけでなく、プレイヤーにストーリーを体感させるナラティブなゲームが主流になっていくのかなと楽しみになっている。
VRはどうだろう?OculusやViveが発売されたことで、例えばイベントスペースやアトラクションでVRコンテンツが増えそうではあるけれど、家庭にまで普及するのかな。
PSVRがそれに一役かって、家庭でもVRを(個人的にはサマーレッスン的なVRコンテンツ)を遊べる時代になればいいなぁと思いました。