KYな雑記帳

個人的なメモ帳

1on1の中身をメンティーと目的に合わせて変えていこう

はじめに

こんにちは。コスッキーといいます。
この記事はEngineering Manager vol.2 Advent Calendar 2019の18日目です。

この記事では数年ほど1on1をメンター側で経験してきた駆け出しメンターが、今までの1on1を振り返っての反省点や考えを綴っていこうと思います。

これから1on1をやっていく皆さんにとって役にたてると嬉しいですし、何度も1on1を経験している人は自分の意見や考えを比較して意見をいただけると嬉しいです。

今回言いたいこと

まず最初にこの記事で言いたいことを書くとそれは

メンティーと目的に合わせて1on1の内容を変える・意識する

ということです。

何を当たり前の事を言っているんだと思うかもしれませんが、1on1をやり始めで何をすればいいのかわからなかったり、1on1に慣れはじめて自分の中のやり方ができてくると、ついつい忘れがちな事ではないでしょうか?(僕は1on1をはじめて2年目の時に忘れてしまっていました)

以下では、自分の体験と、どうやればメンティーに合わせた1on1を続けるかという提案を書いていきます。

体験と反省

僕は主に新卒のメンターとして1on1を行ってきました。
ここでは1on1をはじめて1年目に担当した子との1on1と、2年目に担当した子との1on1での、振り返りを書いていきます。

1年目の1on1の体験

この頃は僕自身も1on1をはじめてすぐなので、メンターとして1on1をどう進めればいいのか何も分からない状態でした。
頭の中では「1on1はコーチングを行って新卒の子の内省を促すものだ」「どうすればいい感じの1on1ができるだろうか?」「ほかの人達はどんなふうにやっているのだろうか?」などを考えながら手探りの状態で1on1を行っていきました。

メンティーの成長という観点で見ると、フィードバックが多かった事やメンティー自身の性格や努力もあって、会社や上司の期待値以上の成長を遂げてくれました。

しかし、メンターの立場でこの時の1on1を振り返ってみると、「フィードバックが多くて、コーチングをできた事が少なかった」という感じです。
例えば、上司や他のメンバーから言われた事をフィードバックとして伝える時間が多かったり、メンティーの子が直したいと思っていることについて自身で考えさせつつも僕自身の考えを伝える事が多かったり。
意識していたのはコーチングだったんですけどね…(汗)

2年目の1on1の体験

次に担当したのはまた別の新卒の子でしたが、1年間1on1を行った経験のおかげで、少し余裕と自信を持って1on1を行えることができるようになっていました。
そのためか、1年目よりもコーチングを意識した進行を行ったり、よりスムーズに行えるように工夫を行ったりできるようになっていました。
例えば、1on1のテンプレートをYWTベースにしてみたり、google docsで事前準備をお願いして話したことを一緒にgoogle docsに書き込んで議事録にするなど。

実際にやっている期間はいい感じにできていたと思っていたのですが、ある程度の期間が経ち1on1を振り返って見ると、今度はコーチングばかりでフィードバックが少なかったと考えています。
メンティーの子は努力もして入った時と比べてすごく成長してくれていて、1on1で出てきた問題点も克服していってくれていました。
しかし、メンターである自分からフィードバックが少なかったせいもあり、まだまだ成長してほしい分野が残っているなど、会社や上司の期待値と現状のギャップを認識してどうしていくか話し合う事ができなかったと考えています。

反省

自分の反省点は以下です。

  • 1年目はフィードバックが多くて、コーチングによるメンティーの内省が少なく1on1本来の意義が十分ではなかった
  • 2年目はコーチングが多くて、フィードバックによる上司の期待値と現状の差の認識が少なく、会社として1on1をやるメンティーの成長いう意義が十分ではなかった

端的にいうと、両年ともコーチングとフィードバックのバランスが悪かったのでは?メンティーと目的に合わせた1on1ができてなかったのでは?という反省です。
新卒の1on1なので目的としては、メンティー自身の成長があります。
コーチングによってメンティー自身が内省して自分から解決手段を模索することも必要ですし、フィードバックによって成長のゴールと現状のギャップを認識することも必要です。
ティーチングも必要ですが、業務の事を教えるのは都度やってほしい気持ちです。

メンティーと目的に合わせた1on1をするためにどうすればいいか?

まず前提として1on1はメンティーのためのものです。
なので、最初に1on1という場をどのような場にしていきたいか?1on1にどのような期待をしているか?というメンターとメンティーの期待値のすり合わせをしてみてはどうでしょうか。
いわゆる1on1の場作りをするということです。
1on1の場作りをすることで、1on1の場に目的やゴールが見えてくるので、進行や中身の指標がでてきます。
また、いろいろな約束事(例えば1on1の場で話した事は評価に影響しないなど)を交わして心理的安全性を担保してメンティーが本音で話してもらう、というのも1on1の場作りで狙えます。

そして、1on1の場作り・約束事は定期的にアップデートしてみてはどうでしょうか?
ある程度会社で過ごすうちに、メンティーが1on1に求めるものが変わってくる可能性もあります。
メンター側から見ても、メンティーの成長に合わせて、ティーチング・コーチング・フィードバックの割合を変えていこうと思うかもしれません。
そういったタイミングで、もう一度1on1に求めるものをお互いに再確認してみてはどうでしょうか?

おわりに

まだまだEMとして駆け出しな私ですが、2年ほど新卒のメンターとして1on1をしての反省点や考えの共有でした。
1on1というとコーチングがメインに思われてしますが、メンターとメンティーの期待値や立場を考慮して、ティーチング・コーチング・フィードバックの割合を調整してみるのも1つの手だと思います。
私の反省が他の人の教訓になれば幸いです。